きりとりせん

Let's write what we catched with kiritorisen.

芸術ノート

マティス展2023

マティス "ニースのインテリア"、東京都美術館 マティスは、すべての線がむくむくしている。人間のからだも、花びらも、自身のパイプから燻る煙まで、、、それをみていると、心の深いところに、なにかがむくむくと湧いてくる、、太陽の力、生命力、よろこび…

ちいさな窓

オーガベンドローイング展@ギャラリーhana下北沢 たくさんたくさんの作品が あるのに はっとしてたぐり寄せるのは おなじトーンのものばかり、なことに 途中で気づく、、それぞれがひとつのちいさな窓のよう。 部屋のなかには それぞれの表情を浮かべた生き…

応えようとする

所沢ミューズへ向かう道 昨日の、アンドラーシュ・シフのピアノリサイタルは スタンディングオベーションとブラボーが 鳴り止まない そうせずにはいられないと 心から感じる 素晴らしい時間でした。 拍手というのは 礼儀であり称賛であるけれどこんなにも素…

もしかしたら

もしかしたらの思いつき。自身を、 自身を取り巻く環境すべてを、 過去のわたしを、 目に見えないものもののなかの自身を、 俯瞰してみることができるようになればなるほど、 音楽をもまた、 ミクロな視点ばかりでなく、 大きなまとまりとして捉える その度…

プロセス

曲を自分のものにしていくとき、 程度はともかく、いくぶんかであっても、 その曲になっていく、というプロセスが起こる。そして、いくぶんかであっても、 そのプロセスのさなかに湧いてしかたない 曲を弾きたいという気持ち、、 お風呂に入っていても、 早…

シューベルト・チクルス 2

先日のシューベルト・チクルス エリーザベト ・レオンスカヤの、 について なにか959についても と思うと彼女の無造作なくらいの 弾き方が思い出されます。ステージに出ていらして なんとなく不器用さを感じさせるお辞儀を 深々と一度したら すぐに椅子にど…

シューベルト・チクルス

先週 エリーザベト・レオンスカヤの シューベルト・チクルスを 聴いてきました。わたしが行ったのは 568, 784, 959 のソナタの日です。プロフィールに 彼女のことは「慎み深い」と 書かれているのだけれど それを 一言も発することはないコンサートのなかで …

どこまでも

子どもが夜、きょうは 好きなだけ遊んでていいよ と言ってもらった とかだいじな人が だめなところも含めてぜんぶいいよ と言ってくれた とか、、、シューベルトのD568のソナタについて 思うことは いろいろあるのだけどぜんぶをどこまでも肯定する 肯定して…

言葉のなかの音

11月26日のコンサートの演目のひとつシューベルト「楽興の時」の断片による梨木香歩「ペンキや」に寄せて書いたものから - - - - シューベルト「楽興の時」は6つの小品で成っています。 ふとしたインスピレーションから生まれたと思われる一筆書きのような…

クララシューマン in 「友情の書簡」

クララシューマンよりブラームスへ、の手紙から。「私は美しい音楽作品を再現することに、使命を感じるのです。 (中略) ピアノ演奏は私の人格の重要な一部分なのです。 演奏は私にとって空気であり、私はそれを深く呼吸します。 一方、聴衆の前で演奏に半…